【書評】謎の香りはパン屋から2(土屋うさぎ)あらすじと感想|心温まる日常系ミステリー続編

ミステリー

謎の香りはパン屋から2

著者:土屋うさぎ
出版社:宝島社

あらすじ

 主人公である大学二年生の「市倉小春」(いちくらこはる)は、念願の漫画家デビューが決まりながらも大阪府豊中市にあるパン屋「ノスティモ」でアルバイトをしていた。
 そして、初めての後輩となる高校生「杏樹」(あんじゅ)が加わり、賑やかな日々を送っていたところ、突然、杏樹から「今月いっぱいで退職したい」と連絡が来る。
 数時間前までは辞める素振りがなかった杏樹の行動を訝しみ、杏樹が退職する理由を考える小春は驚きの事実を解き明かす。

見どころ

 本書は前作「謎の香りはパン屋から」の続編となり、内容については前作同様日常系ミステリーとなっています。
 漫画を描くために色々な知識を吸収している主人公市倉小春が、登場人物たちの些細な言動や、行動に違和感を感じて、真実を明らかにする過程はスッキリ爽快です。
 また、前作で登場した人物たちも再登場しており、その後を知ることができて感動します。
 主人公も漫画家デビューを果たして、ノスティモでアルバイトをするうちに徐々に成長していることも本作では感じることができます。
      第一章 すれ違いメロンパン
      第二章 祝福のデニッシュ
      第三章 燃えろカツサンド
      第四章 聖夜のフレンチトースト
      第五章 涙する塩パン

こんな人におすすめ

 本書は全五章からなっており、各章にその章のキーワードとなるパンが存在し、それぞれ独立した内容で一章ずつテンポよく読み進めることができます。
 本格ミステリーを読むのは疲れそう、人が死ぬのは嫌だという方には本書がおすすめです。
 なんといっても人が死にませんし、各章で明らかになる真相は心温まる内容であったり、師弟愛が故に発生したハプニングだったりします。
 気軽に読める日常系ミステリー、本書を読み終わった後にはパン屋に寄りたくなること間違いなし!私は読み終わった後、塩パンを食べたくなりパン屋に走りました!ぜひ、一読を!

謎の香りはパン屋から2の総合評価と感想

総合評価:★★★★☆(4.0)

評価項目点数
ストーリー★★★★☆
キャラクター★★★★★
読みやすさ★★★★★
読後感★★★★★

念願の漫画家デビューを果たした市倉小春が、変わらずパン屋「ノスティモ」で働く日々を描いた続編。新しい後輩・杏樹の突然の「退職したい」という申し出の謎から物語が動き出します。前作同様、些細な違和感から真実を解き明かしていく過程がスッキリ爽快です。

本作の魅力は、前作のキャラクターたちの“その後”が見られること。馴染みの登場人物の再登場に、シリーズを読んできた者としては感動しました。そして、漫画家として歩み始めた小春自身も、ノスティモでの日々を通じて少しずつ成長していて、その姿にも温かい気持ちになります。

すれ違いメロンパン、聖夜のフレンチトースト……と今回も美味しそうな各章タイトルが並びます。前作を楽しんだ人はもちろん、ほっこり優しい日常系ミステリーが好きな人におすすめの続編です。

本作は『謎の香りはパン屋から』の続編です。まだ前作を読んでいない方は、市倉小春とパン屋「ノスティモ」の出会いから描かれる第一作から読むのがおすすめです。

【書評】謎の香りはパン屋から(土屋うさぎ)あらすじと感想|読みやすい日常系ミステリー
パン屋でアルバイトをする大学生が身近な謎を解く日常系ミステリー小説「謎の香りはパン屋から」の書評です。ミステリー要素は軽めで読みやすく、笑いあり涙あり。難しいミステリーが苦手な方や、ほっこりした青春ものを読みたい方におすすめの一冊です。

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