【書評】黒牢城|ミステリー×歴史小説を読みたい人へ

ミステリー

黒牢城

著者:米澤穂信
出版社:KADOKAWA

あらすじ

 天正6年(1578年)、織田信長の重臣であった有岡城城主「荒木村重」(あらきむらしげ)は、織田信長に叛逆し、毛利方の援軍を頼みに有岡城に籠城する。
 そして、有岡城に迫る織田方の大軍、その最中に荒木村重に謀叛を止めるよう「小寺官兵衛」(後の黒田官兵衞)が有岡城を訪れ、荒木村重に地下の土楼に監禁される。
 織田軍に包囲された有岡城は、荒木村重指揮のもとで籠城戦を行うが、人質が城内において不審な死を遂げる事件が起き、籠城戦の行方には早くも暗い影が差し始めていた。
 荒木村重は、軍の士気低下を防ぐために真相の究明に当たるも、犯人は見つからず、荒木村重は自身と対等に話せる官兵衛に事の次第を語り、謎を解かせることにした。

見どころ

 本作は全四章からなっており、章が進むごとに毛利方の援軍が来ないことによる焦りや荒木軍内における不協和音が表現され、緊張感のある内容となっている。
 また、籠城戦の最中に不可解な事件が発生し、その解決に主人公である荒木村重が乗り出すが、自身の手では解決することができず、地下牢に幽閉している官兵衛のもとを訪ねるが、その二人のやりとりはまさに圧巻だ。
 地下牢で話をしているだけなのに、そこに漂う緊張感、恐怖、そして狂気を感じることができる。
 最終章では、驚きのラストが待っているので、ぜひ最後まで読んでください。

こんな人におすすめ

 歴史小説も好きだし、ミステリー小説も大好き!そんな人のためにあるような小説です。
 時代背景等もしっかりと描かれており、人物描写もまさに戦国時代の武士を表しており、現代とは違う命の使い方を考えさせられます。
 この小説の舞台が石山本願寺を織田軍が攻めるころの話になるので、「村上海賊の娘」も読んでおけば繋がりがあっておもしろいかもしれません。

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