【書評】ルパンの帰還(横関大)あらすじと感想|『ルパンの娘』続編の家族バディミステリー

ミステリー

ルパンの帰還

著者:横関大
出版社:講談社

目次(章構成)

 第一章 刑事誕生
 第二章 バス旅行にご用心
 第三章 ある囚人の帰還
 第四章 夢なら醒めないで

あらすじ

 警視庁捜査第一課で活躍する「桜庭和馬」(さくらばかずま)の下に、警察学校を出たての新人警察官が配属された。

 その新人とは「北条美雲」(ほうじょうみくも)23歳。彼女は代々探偵を家業とする一族に生まれており、その家庭環境から自然と推理能力が磨かれていた。

 和馬は美雲とバディを組み、法務省官僚が殺される事件の真相を追うことに。その捜査の最中、和馬の妻と娘——「三雲華」(みくもはな)と「三雲杏」(みくもあん)が乗った保育園のバスに爆弾が仕掛けられているとの情報が入り、和馬は妻と娘を助け出すために動き始める。

見どころ

 本書の見どころは、テンポよく進んでいく事件発生から解決までの流れと、本作から初登場する「北条美雲」のキャラクターにあります。

 北条美雲は、美人ながらドジなところもあり、冴え渡った推理をしたかと思えば抜けた一面を見せる、可愛いキャラクター。読んでいて飽きがきませんでした。

 それ以外にも、前作から個性的であった三雲家一同も登場し、相変わらずのはちゃめちゃぶりを発揮。シリアスでありながらコメディドラマを見ているかのような楽しさがあります。

 また、このシリーズは家族愛もクローズアップされています。警察一家である桜庭家と泥棒一族である三雲家の間に挟まれる、和馬と華の苦悩。そして両家の面々が本当に息子と娘を愛しているのだなと感じる場面が多々あり、家族について考えさせられます。

こんな人におすすめ

 頭を空っぽにして、作品を楽しみたいという人におすすめです。

 本書は前作『ルパンの娘』の第2弾。内容はとてもエンターテインメント的で、まるで映像化を前提に描かれているかのよう。スリリングな描写が多く、ドキドキハラハラが止まりません。

 特に、華と杏が乗るバスがジャックされてからは先が気になって、ページをめくる手が止まりませんでした。

ルパンの帰還の総合評価と感想

総合評価:★★★★☆(4.0)

評価項目点数
ストーリー★★★★☆
キャラクター★★★★★
読みやすさ★★★★★
読後感★★★★☆

『ルパンの娘』の続編にあたる本作は、刑事・和馬と、新人女性警官・北条美雲のバディを中心に描かれる家族バディミステリーです。事件発生から解決までテンポよく進み、最後までダレることなく一気に読めました。

本作の魅力は、新登場の北条美雲のキャラクター。美人で切れ味鋭い推理を見せたかと思えば、どこか抜けていてドジな一面もあり、とにかく可愛い。もちろん前作でおなじみの三雲家の面々も健在で、相変わらずのはちゃめちゃぶりに、シリアスな事件もどこかコメディドラマのような楽しさがあります。

そして根底に流れるのは家族愛。警察一家と泥棒一族の間で揺れる和馬と華の苦悩、そして両家が本当は子を深く愛していると感じられる場面の数々に、家族について考えさせられました。前作が好きな人はもちろん、笑いと感動のエンタメミステリーを求める人におすすめです。

本作は『ルパンの娘』の続編です。まだ前作を読んでいない方は、泥棒一家の華と刑事・和馬の出会いから描かれる第一作から読むのがおすすめです。

【書評】ルパンの娘(横関大)あらすじと感想|泥棒×刑事のラブ×ミステリー
泥棒一家の娘と刑事が恋!?恋愛・家族・ミステリーが絡む横関大作品の書評。

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