【書評】本と鍵の季節(米澤穂信)あらすじと感想|青春×日常系ミステリー

ミステリー

本と鍵の季節

著者:米澤穂信
出版社:集英社

あらすじ

 高校2年生の図書委員「堀川次郎」は、6月に入り先輩たちが受験準備のため図書室に寄り付かなくなる中、同級生の「松倉詩門」と共に、図書当番をしていたところ、図書委員会を引退した三年生の女子生徒「浦上麻里」が図書室を訪れ、堀川次郎に対して祖父が亡くなったこと、また、祖父が遺した金庫を開けることができないと相談をする。
 その相談に対し、堀川次郎は興味を惹かれダイヤル式金庫を解錠するため調査を開始するが、松倉詩門はあまり乗り気ではなく…
 その後も、美容院の店長が発した「貴重品は、必ず、お手元にお持ちくださいね」という一言から始まる事件や学校の窓ガラスが破られる事件などの真相を明らかにしていく。

見どころ

 本作はいわゆる日常系ミステリー、殺人や派手な事件が起こるわけではありませんが、日常に潜む謎を堀川次郎と松倉詩門の高校生コンビが解決していくというストーリーで、全6章からなっており、テンポよく物語が進んでいくのでとても読みやすい内容です。
 また、主人公「堀川次郎」の相棒役である「松倉詩門」は快活でありながら皮肉屋、スポーツも勉強もできて顔もいいという優秀な人物ではありますが彼には周囲に隠していることがあり…
 この二人の関係性も読んでいてとても興味深いです。
 この二人がどうなるのかはぜひ本作を読んでください!
   ・第1章 913
   ・第2章 ロックオンロッカー
   ・第3章 金曜に彼は何をしたのか
   ・第4章 ない本
   ・第5章 昔話を聞かせておくれよ
   ・第6章 友よ知るなかれ

こんな人におすすめ

 青春を感じたい!ミステリーも楽しみたい!そんな欲張りなあなたにおすすめです。
 そして、著者である米澤穂信さんの「古典部シリーズ」が好きな方にはハマると思いますが、本作は「古典部シリーズ」よりもややビターな感じがします。

本と鍵の季節の総合評価と感想

総合評価:★★★★☆(4.0)

評価項目点数
ストーリー★★★★☆
キャラクター★★★★★
読みやすさ★★★★☆
読後感★★★★☆

高校の図書委員・堀川次郎と、同級生の松倉詩門。この高校生コンビが日常に潜む謎を解いていく、青春×日常系ミステリーでした。殺人のような派手な事件は起こりませんが、亡き祖父が遺した金庫の謎など、身近でちょっと心惹かれる謎揃いで、全6章をテンポよく読めます。

本作の魅力は、二人の関係性。相棒役の松倉は、快活で皮肉屋、スポーツも勉強もできて顔もいい——そんな優秀な彼が、実は周囲に“あること”を隠していて……。章を追うごとに明らかになっていく松倉の影と、二人の微妙な距離感から目が離せません。

さすが米澤穂信さん、軽やかに読ませながらほろ苦い余韻を残します。日常系ミステリーや、男子高校生コンビの青春ものが好きな人におすすめです。

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