【書評】ホルモー六景(万城目学)あらすじと感想|『鴨川ホルモー』続編の連作短編集

青春

ホルモー六景

著者:万城目学
出版社:角川書店

目次(章構成)

  • 第一景 鴨川(小)ホルモー
  • 第二景 ローマ風の休日
  • 第三景 もっちゃん
  • 第四景 同志社大学黄竜陣
  • 第五景 丸の内サミット
  • 第六景 長持の恋

あらすじ

このごろ都にはやるもの、恋文、凡ちゃん、二人静(ににんしずか)、四神見える学舎の、威信をかけます若人ら、負けて雄叫びなるものかと、今日も京にて狂になり、励は御存知、是れ「ホルモー」。負けたらご存知、其れ「ホルモー」。

このごろ都にはやるもの、元カレ、合コン、古長持。祇園祭の宵山に、浴衣で駆けます若人ら、オニと戯れ空騒ぎ、友と戯れ阿呆踊り。四神見える王城の地に、今宵も干戈の響きあり。挑むは御存知、是「ホルモー」。負けたら御存知、其れ「ホルモー」。古今東西入り乱れ、神出鬼没の法螺試合、若者たちは恋謳い、魑魅魍魎は天翔ける。京都の街に咲き誇る、百花繚乱恋模様。都大路に鳴り渡る、伝説復古の大号令。

変幻自在の第二幕、その名も堂々「ホルモー六景」、ここに推参!

本作『ホルモー六景』は、『鴨川ホルモー』の続編(連作短編集)です。まだ前作を読んでいない方は、先にこちらから読むと世界観や登場人物がより楽しめますよ。

【書評】鴨川ホルモー(万城目学)あらすじと感想|青春×ファンタジー×コメディーが融合した傑作
万城目学『鴨川ホルモー』の書評・感想。京都大学に入学した安倍が、謎のサークル「京大青竜会」で挑む千年続く「ホルモー」バトル。青春×ファンタジー×コメディーが絶妙にブレンドされた傑作。

見どころ

本書は前作『鴨川ホルモー』の続編。前作の主人公・安倍や高村、楠木ふみなどの主要人物の視点もありますが、各章は基本的に独立しています。前作の舞台裏とも言える他の人物からの視点でホルモーを読むことができる、そんな連作短編集です。

また、「ホルモー」とは何かについてのヒントを感じさせる第四景の「同志社大学黄竜陣」。

前作を読んだ方は題名だけで「あれ?」と思うはずです。

そして、第五景の「丸の内サミット」、東京に就職したホルモーOBの合コン話かと思って油断していると……

最後は、第六景の「長持の恋」。時空を超えた恋に涙すること間違いなし。

こんな人におすすめ

前作『鴨川ホルモー』を読んで楽しかった!という人にはぜひおすすめです。

前作でも「ホルモー」とは何かについての答えは出ませんでしたが、本作を読むと……

やっぱり答えは出ません!笑

しかし、各章で少しずつ「ホルモー」に関わる事実が徐々に明かされていくのですが、謎は深まるばかり、でもいいんです。

なぜなら読んでいて楽しいから!!

前作に引き続き本書も笑いあり、涙あり、時々シリアス!

みなさんもぜひ一読を!

ホルモー六景の総合評価と感想

総合評価:★★★★☆(4.0)

評価項目点数
ストーリー★★★★☆
キャラクター★★★★★
読みやすさ★★★★★
読後感★★★★☆

『鴨川ホルモー』を楽しんだ人へのご褒美のような、「あの世界をもう一度、別の角度から味わえる」続編でした。安倍や高村、楠木ふみといったおなじみの面々に加え、脇役たちの視点から描かれることで、前作の“舞台裏”が見えてくる作りが心憎いです。

各章は独立した連作短編集。祇園祭の宵山、東京のホルモーOBの合コン、そして時空を超えた恋——バラエティ豊かな6景が並び、笑いあり涙ありで飽きさせません。特に第四景「同志社大学黄竜陣」は、前作を読んだ人ほど「あれ?」とニヤリとさせられるはずです。

「ホルモーとは結局なんなのか」——その答えは本作でも出ません(笑)。でも、それでいいんです。謎が深まるほどにこの奇天烈な世界の魅力にどっぷり浸れる、そんな一冊。まずは『鴨川ホルモー』を読んで、気に入ったらぜひこちらへ。二度美味しいスピンオフです。

シリーズはこの後、完結編『ホルモー燦燦』へと続きます。第1作から二十年後を描く大団円を、ぜひ見届けてください。

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