【書評】ルパンの娘(横関大)|泥棒×刑事のラブ×ミステリー

ミステリー

ルパンの娘

著者:横関大
出版社:講談社

目次(章構成)

第一章 刑事と結婚する方法
第二章 刑事は泥棒がお好き
第三章 招かれざる泥棒
第四章 泥棒より愛を込めて

あらすじ

 先祖代々盗みを生業とする一族、警察関係者からは「Lの一族」と呼ばれる家系に生まれた主人公「三雲華」(みくもはな)には、交際して一年になる彼氏がいた。

ある日、華はその彼氏である桜庭和馬(さくらばかずま)から「家族に会ってほしい」と言われ、お互い結婚も考えていたことから和馬の家族と会うことになる。しかしその席で、和馬の仕事が警視庁捜査一課の刑事であることが明かされる。

その上、和馬の家族も全員が警察官か元警察官という、華の家族とは決して相容れない家系であることが発覚——。

その事実に絶望していた華のもとに、伝説のスリ師である祖父「三雲巌」(みくもいわお)の遺体が発見されたとの情報が入り、華は祖父の死の真相を追い始める。

時を同じくして、和馬も荒川の河川敷で男性の遺体が見つかったとの一報を受け、現場へ向かう。顔面を潰された高齢男性の遺体を目にした和馬は、そのまま殺人事件の捜査本部に加わり、犯人探しに乗り出していく——。

見どころ

 本書の見どころは、二人の主人公である「三雲華」と「桜庭和馬」が、お互いの正体を知ってからの葛藤と、二人を取り巻く両家の家族とのやり取りにあると思います。

序盤は、家族や和馬に真実を打ち明けることができない華の姿にもどかしくなりますが、お互いの正体を知ってからの展開はハラハラドキドキが止まりません。

特に、和馬の妹である桜庭香(さくらばかおり)が、華が泥棒一家の生まれであることを知りながらも、和馬や家族に対して啖呵を切る場面には、とても胸を打たれました。

また、本書は物語の中心に殺人事件があり、その真実を明らかにしていく流れは、ミステリーとしてもしっかり読み応えがあります。最後には衝撃の真実が明らかになるので、ぜひ一読してこの感動を味わってください。

こんな人におすすめ

 ミステリーが好きだけど、他のジャンルも読んでみたいな…という人におすすめです!

本書には、恋愛ドラマ・家族ドラマ・ミステリーの3つの要素が絶妙に絡み合っており、そのどれもがしっかりと描かれています。逆に言えば、どれが欠けても成り立たない、絶妙なバランスの一冊です。

読み終わったあとは、主人公たちの今後が気になり、続編を期待せずにはいられません!

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