ホルモー燦燦
著者:万城目学
出版社:株式会社KADOKAWA
目次(章構成)
- 第一章 プロローグ
- 第二章 鴨川小覇王
- 第三章 社会人ホルモー
- 第四章 ホルモー喫茶去
- 第五章 エピローグ
あらすじ
——あれから、俺たちは二十年を生きた。——
このごろ都にはやるもの、決戦、助っ人、大茶会。 ホルモー競いて幾時代、川の流れは絶えずして、因果は巡るよどこまでも。 オニを追ってか追われてか、今宵も河原でひといくさ、今宵もタワーでふたいくさ。
このごろ都にはやるもの、好敵手、テンシキ、古茶釜。 古都の騒ぎを聞きつけて、天下に広がる動きアリ。 落下上等下克上。目指すはテッペン、ホルモーdeタァップ!
妬みに、迷いに、友情に、思いの丈は蛇行して、輝くアムリタ天駆ける。 二つの都にこだまする、狂気乱舞の雄叫びウェーブ。
二十年目の大団円、問答無用の完結編。 「ホルモー燦燦」いざ見参!
見どころ
本書の見どころはホルモーを通じて、自分の本当の願いや後悔と向き合い、前に進むための一歩を踏み出す過程が、時にユーモアに時に切なくシリアスに描かれているところです。
本書では、シリーズ第一作の主人公たちがところどころでキーマンとして登場します。しかし、各章ではあくまでそれぞれに主人公と言える登場人物がおり、彼らの抱える後悔や葛藤は、学生から社会人になった人に共感できるものが多くあると思います。
みなさんも社会人になってから、「あの頃にもっとチャレンジしておけばよかった」「いま自分が歩んでいる道は合っているのか」などと考えたことはありませんか?
私はあります!笑
なので本書に登場した人物たちの悩みや葛藤にはとても共感することができました。
その向き合い方が「ホルモー」なのは面白かったです。
こんな人におすすめ
本書は「ホルモーシリーズ」の完結編。
第一作の『鴨川ホルモー』が刊行されてから二十年。
第一作の主人公「安倍」らも登場しますが、彼らも二十年の時が経過しており、あの「安倍」が要所要所に登場し、ミステリアスな印象を他の登場人物に与えています。
あの「安倍」がです!!笑
そして、第一作の主人公たちのその後も描かれており、気になる人はぜひ一読を!
ホルモー燦燦の総合評価と感想
総合評価:★★★★☆(4.5)
| 評価項目 | 点数 |
|---|---|
| ストーリー | ★★★★★ |
| 設定の独創性 | ★★★★★ |
| 読みやすさ | ★★★★☆ |
| 読後感 | ★★★★★ |
『鴨川ホルモー』の刊行から二十年——あの安倍たちが大人になって再び登場する、シリーズ堂々の完結編でした。相変わらずの「オニを使役して戦うホルモー」という奇天烈な設定はそのままに、描かれるテーマはぐっと大人びています。
各章にはそれぞれ主人公がいて、彼らが抱えるのは「あの頃もっとチャレンジしておけば」「今の道は本当に合っているのか」といった、社会人になった人なら誰もが身に覚えのある後悔や葛藤。その向き合い方が「ホルモー」なのが本作らしく、ユーモラスでありながら、時に切なく胸に迫ります。私自身もすごく共感してしまいました。
そして何より、第一作の主人公・安倍が二十年の時を経て、要所にミステリアスな存在として登場する——シリーズを追ってきた人ほど胸が熱くなる仕掛けです。かつての主人公たちの“その後”も描かれ、二十年分の時間がしみじみと感じられます。ホルモーシリーズのファンはもちろん、大人になった今だからこそ刺さる完結編。まずは『鴨川ホルモー』から読んで、この大団円にたどり着いてほしい一冊です。
本作『ホルモー燦燦』はシリーズの完結編です。すべての始まりである第1作『鴨川ホルモー』から読むと、二十年の時の流れと登場人物たちの歩みを存分に味わえます。

シリーズ第2作『ホルモー六景』は、第1作の“舞台裏”を脇役視点で描いた連作短編集。あわせてどうぞ。



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